モバイル向けページから作り始める
まずは実際のAnalyticsの解析画面を見てもらいたい。
以下に示すのは、とあるページの過去3期分のデバイス別pvである。2013年から2015年にかけ、どのような変化があったのか、一目で分かると思う。
まずは2013年(1月27日~2月26日)の状況である。
デバイス別のpvの割合は以下の通りである。2年前はPCが3分の2近くを占めていたことが分かる。このような時代もあったんだ…
PC | 63.54% |
---|---|
モバイル | 29.92% |
タブレット | 6.55% |
次に2014年(1月27日~2月26日)の状況である。
デバイス別のpvの割合は以下の通りである。わずか1年でモバイルがPCを逆転し、モバイルとタブレットと合わせて60%を占めるに至った。
モバイル | 49.95% |
---|---|
PC | 38.14% |
タブレット | 11.91% |
最後に2015年(1月27日~2月26日)の状況である。
デバイス別のpvの割合は以下の通りである。モバイルの割合は更に増え、モバイルだけで60%近くに達する。PCは30%と、2年前に比べ占める割合は半減した。来年の今頃は…
モバイル | 58.43% |
---|---|
PC | 29.69% |
タブレット | 11.88% |
断わっておくが、このページは運営するサイトの中で、モバイル比率が最も高いページである。依然としてPCが50%以上のページも結構あるので、例外的な存在と言えるかもしれない。
だが、今後PCからのアクセスは減り続けることが予想される。いずれ全てのページで、モバイルの割合が過半数を超えることになると思う。
モバイル対応の有無が、AdSense収入やアフィリエイト収入に大きな影響を与える時代に突入している。
ちなみに、ページビューは月平均1万pv未満と少ないが、このページだけで月平均10万円以上を稼いでいる。1pvあたり10円と驚異的な数字であるが、今後も同様に稼ぎ続けることができるか分からない。
やらなければいけないことは、今以上にモバイルに最適化することである。モバイル最適化を極めれば、今以上に稼ぐことも可能だと思う。
新たにWebサイトを立ち上げるのであれば、モバイル向けページから作成した方がいい。なぜならば、モバイルからのアクセスが増加傾向であることに加え、ページ作成が比較的容易であるからだ。
モバイル向けサイトを、PC向けサイトに調整するのは、そんなに難しくない。シンプルなものに、装飾するのであるから、自然に作業できる。
逆にPC向けサイトから作り始めると苦しい。ゴテゴテしたPC向けのコンテンツを、モバイル向けに削ぎ落とすことは、想像以上に難しいのである。
レスポンシブルなサイトを作成するのが最も手間がかからない。実際、アフィリエイトのLP(ランディングページ)はレスポンシブルページが急増している。
ただ、レスポンシブルにも弱点はある。作り込みが甘ければ、SEOも収益化も中途半端になってしまう可能性が高い。少なくとも自分には、SEOと収益化を両立させるような、優れたレスポンシブルなサイトを作る自信はない。ゆえに、手間はかかるが、モバイル向けとPC向けの2種類のページを用意する必要が生じる。
モバイル向けサイトから作り始めるメリットは他にもある。
何せモバイル端末の画面は小さいので、シンプルなサイト構成が求められる。PC向けサイトのように「あれもこれも詰め込む」のではなく、「必要最小限のものだけを強調する」ことが必要とされる。使い勝手が悪ければ、ユーザーは簡単に競合サイトへ流れていくので、シンプルさの追求は前提条件と言ってもよい。
そのためには、何を強調するのかを徹底的に検討し、絞り込む作業を重ねることになる。一連の作業を繰り返すことにより、本質のみを取捨選択することで、結果的に自分のサイトを客観視することが可能となる。更には、「自分にとってのメリット」ではなく、「ユーザーにとっての真のメリット」を特定することができれば、AdSense等の広告主を意識したコンテンツ作りに繋がっていく。自分のサイトの隠れたアピールポイントを見つけ出すことができるかもしれないのだ。