少し前に、某ASP担当者から月極広告の打診があった。現在掲載中の特単案件広告で、しかも扱っている商品が魅力的なので成約率が結構高い。
どうやら特単条件はそのままで、プラスアルファで月極広告料を支払ってくれるらしい。うーん、太っ腹だ。渡りに船とばかりに話を進めていく。
広告主が掲載を希望するのは、AdSense等で利用している目立つ枠ではなく、今まで広告スペースとして使っていなかった場所である。最初聞いたときは結構驚いた。普段であれば広告掲載の可否を即答するが、さすがに少し考えることにした。
広告を指定されたのは、コンテンツの中ほどで、かつ、そのページにおいて最も重要な場所である。そこに広告を掲載すると、確かに成果は上がりそうだが、激しい副作用も予想される、いわば劇薬のような場所である。ユーザビリティを損ねる危険性があるので、訪問者の満足度を下げかねず、結果的に検索エンジンの順位にも悪影響を及ぼす可能性もある。
他方、冷静になって考えると、もともと広告リンクが大量に埋め込まれたコンテンツなので、それが一つ増えようがあまり関係ないような気がしてきた。何せ1ページに100以上のアフィリエイトリンクが貼ってあるコンテンツなのだ。
今まで通り、「広告はコンテンツの一部」というスタンスで粛々と対応すれば大丈夫な気がしてきた。
と言う訳で、「広告掲載は可能です」と返事をし、具体的な調整作業を始めることにした。
ところで、自分の場合、「広告はコンテンツの一部」と言っても、記事広告ほど過剰に情報を詰め込むことはない。また、一般的に「ネイティブ広告」と呼ばれる広告とも肌合いが違うような気がする。
以下、「広告はコンテンツの一部」について言語化する努力をしてみる。
コンテンツ内容の深いところまで一度降りていき理解を深めた上で、その商品のエッセンスだけを救い上げる。徹底的に無駄を削ぎ落とし、重要かつ客観的なデータを淡々と列挙する。この作業における最大のポイントは、いかにして情報を捨てるか、に尽きる。
サイト訪問者の代わりに、コンテンツに関連する情報を徹底的に集める。なお、自分の場合、マスコミやブログといった二次情報・三次情報ではなく、可能な限り一次情報にこだわっている。仮に一次情報を確認できないが、重要だと思われる情報を掲載する場合、あくまでも参考情報である旨を明記する。
集めた情報をもとに、そのコンテンツに関する理解を深め、何が重要(エッセンス)なのかを探り当てる。そして情報を取捨選択した上でエッセンスだけを分かりやすく羅列する。
エッセンスは一次情報をベースにしているので、引用元として一次情報へリンクする。一次情報として取り扱うことが可能な成果報酬型広告が存在すれば、ランディングページが情報ソースとして相応しいかを確認した上で、アフィリエイトリンクを設置する。
これが自分にとっての「広告はコンテンツの一部」である。手間はかかるが、情報の正確さについては自信を持てる。また、このような作業を定期的かつ徹底的に行なっているサイトは、さほど多くないので差別化にも繋がっているような気がする。
ちなみに、自分が最も稼いでいるサイトは、価格コムのようなランキングページである。
【追記】
このブログ記事だが月極広告と成果報酬型広告とAdSense広告の「2.成果報酬型広告はコンテンツの中に紛れ込ませる。(いわゆる「ネイティブ広告」)」について書いていることに先ほど気付いた。合わせて読んでいただければ幸いである。