法人ではなく個人事業主を選んだ理由

はてな

 2015年4月から個人事業主として独立しました。職業は「Web作成業」です。それまでは法人の一部門としてアフィリエイト事業を営んでいたので、スピンアウトした形です。
 今回の独立にあたり、法人ではなく個人事業主を選んだ理由について書き残しておきます。
 
1.節税用法人の存在
 既に節税用に法人を所有していたことが第一の理由です。
 法人の場合、結構な量の事務手続きがあります。特に税務での負担が大きく、デメリットと言えます。今回の自分のようなケースでは、法人を一つ増やすメリットが、デメリットを大きく上回らないと判断しました。
 法人のメリットはたくさんありますが、現段階では2つも必要ない、ということです。
summer-rain-in-color-296037-m
 
2.個人事業開業の容易さ
 個人事業主であれば、開業手続きがとても簡単です。税務署に開業届や青色申請を提出するだけでOK。従事員に給料を支払う場合は、給与支払事務所開設届や源泉税の納期特例申請、青色専従者給与届などの提出が必要ですが、いずれも税務署に提出するだけで完了します。
 法人の場合は、まず法務局に登記する必要があります。そのためには定款を作ったり、議事録を作成したりと、かなりの時間がかかります。
 スピードを重視したかったことも、個人事業を選択した理由の一つです。
 
3.個人と法人の使い分け
 個人事業と法人を使い分けることで、様々なメリットを享受することができます。
 その一つが役員報酬を利用した税金と社会保険の節約です。個人事業でアフィリエイト売上を計上し、法人に諸業務を委託することが前提条件となります。詳細については端折りますが、その効果は絶大なものがあります。親族が多ければメリットは更に増大します。
 また、旅費や家賃、生命保険等については、個人事業でなく法人を使うことで必要経費を増やすことが可能になります。法人において福利厚生規程を作成すれば、様々な福利厚生を享受することが可能になります。
 これが個人事業を選択した最大の理由かもしれません。
 
4.デメリットもあります
 いいことばかりではありません。
 結構テクニカルなことをやっているので、税務署に否認される可能性があります。対策としては、各種証憑(契約書や各種規程、振込記録、議事録等)を揃え、実態と合致させておくことに尽きます。そして、やり過ぎは厳禁です。計上すべき売上は全て収益計上し、払うべき税金はしっかり払う。
 自分の元本業が会計事務所勤務だったこともあり、節税と脱税、そして租税回避行為の境界については非常に敏感なのです。
 
 ちなみに、今回とは逆に、法人でアフィリエイト売上を計上し、個人事業に諸業務を委託することは、役員報酬と認定される可能性が高いので現実的ではありません。

はてな

関連するアフィエイト情報